開幕
1年でのJ1復帰、そしてJ2優勝を目指すシーズンがスタートしました。
1部復帰を目指す新潟の評価は割れており、優勝候補、昇格候補という声もあれば、
プレーオフ争いまで、または中位に沈むのではないかと言った声もあります。
2部リーグとは言え、各チーム積極的な補強を行い、ネームバリューのある選手も多いリーグです。新潟においても強化部長が変わり、新監督の下チーム編成が進められた訳ですが、非常に考えられた選手獲得、編成だったと感じます。
ただ、外野へのウケはあまりよろしくないですねw
まぁ・・地味と。(そんな事ないですよ?ここ数年で一番よかった編成です)
昨シーズン終盤、新潟は4連勝フィニッシュ(直近6試合無敗)でシーズンを終えましたが、ベースメンバーがほとんど残留、プラスα新たな新戦力で今シーズンを戦います。
シーズン開幕戦、鈴木新監督に選ばれたメンバーはこの11人。
今シーズンに賭ける川口がしっかりと開幕スタメンを獲得。
人を動かすフットボールで活きる豪もスタメンを獲得しました。
新加入の坂井もボランチで出場。
4-4-2をベースに戦いますが、状況次第で小川がトップ下へ動くなど柔軟性のあるシステムです。
試合は開始早々讃岐の圧力を受ける展開。
大、川口のサイドを突破されクロスを許すもムラーリャが飛び出しパンチング。
そのこぼれ球を拾われ、讃岐の岡村のミドルがポストを叩く。
ヒヤッとしました。こぼれ球の対応は豪でしたが、芝が荒れていて非常にやり辛そうでしたね。
ムラーリャは早速身体能力の高さを見せます。身体を目一杯使い、シュートに対して反応。ゴールマウスを殆どカバーしました。ちょっと凄いですね・・w
その後も暫くは讃岐圧力を受ける展開。選手達が予想していたよりもハードにプレッシャーを掛けてきたのかもしれません。
そんな中落ち着きをもたらす為に積極的にボールに絡んだのが坂井です。
磯村と意識を共有し、プレスを交わす為、右へ左へボールを振ります。
受けるタイミングも素晴らしく、チームの潤滑油のような存在に。
ボールの持ち方も独特で、所謂新世代が当たり前にやってのける正しい位置へのトラップが出来る選手ですね。(原くんとか柏の中山とか)
外にも中にも蹴れる位置にボールを置くので、相手は非常に対応しずらい筈です。
この日も相手が動くタイミング、逆を突いて縦パスをガンガン入れていましたね。
磯村は荒れたポイントでプレーする事もあってセーフティー。慎重に丁寧にプレーしていたのが印象的です。
ボール回しにしても鈴木監督のコーチ能力の高さを感じます。
リズムよくボールを繋ぎ、スペースへ動き、相手を動かす。
しかし距離感は常に保たれていて、孤立する選手が現れません。
課題だった守備面も、バランス良く前を向く守備が出来ていました。
カウンターを受けた時の対応も川口やジュフン、広瀬が連携しスペースを埋め、時間をかけさせ、挟み込んで奪うといった数ヶ月前までは全く出来ていなかったプレーも見せます。
攻守において非常に距離感が良くなりました。
前半はボールを回すも突破口が見つからずスコアレスドローで終了。
後半も同じメンバーでスタート。
ボールは回せど突破口が中々見えません。
大が非常に窮屈そうにプレーしていたのが印象的でした。
ポジションが向いていないという事はないと思います。川口との連携が悪い・・と言うわけでもないでしょう。恐らく河田、小川との攻撃時のスイッチ役で苦労していたんではないでしょうか。
平均ポジションを見ても河田、小川に寄っています。
明らかですね。この3人が攻撃のスイッチャーです。大は恐らくこの状況からの打開に苦労したのでしょう。
豪も序盤に比べるとトーンダウンしてしまいましたが、この二人には向いているフットボールです。活きるプレーを出来るだけ早く見つけ出して欲しいですね。
後半12分
「チームプレー?そんなん知るか!奴を呼べぇ!」
とは言ってないでしょうが規格外、矢野貴章 を投入です。
交代後監督と会話を交わす小川の表情が全てを物語ってますね。連携面はこれからです。
交代直後、相手GKのキックミスを大がヘッド、貴章の下へ流れると同時に河田が裏へ抜け出します。貴章の絶妙なスルーパスにトップスピードで反応する河田。
最後は1対1を冷静に決めました。
本当に枠を外しませんね、彼は。得点王への第一歩です。
その後、豪に変えて高木投入。中盤サイドで色の違う選手を起用。
貴章河田の2トップに高木、大と非常にバランスが良くなります。
しかし疲労からか判断ミスが増え、讃岐に押し込まれます。
危ない場面もありましたが身体を張ってゴールを許しませんでした。
ジュフンは逞しくなりましたね、今やDFリーダーですよ奥さん。
試合終盤ロスタイム
「チームプレー?そんなん知るか!奴を呼べぇ!」
とはやっぱり言ってないでしょうがターレス投入です。
ここでDFを投入しないんですよね、鈴木監督。
負けている状況、前がかりの相手にとって一番の脅威はカウンター。
恐らくターレスは使える状況ではないと思いますが、まぁビビるでしょ、相手はw
ターレス起用には鈴木監督からメッセージも感じ取れます。
君は大切な戦力だよと、ターレスは感じ取ったんじゃあないでしょうか。
果たして守備をするのだろうかと興味深く見ていましたが、誰よりも集中して誰よりも必死に守ってたターレスを見て、これは大丈夫だなと。
その後、カウンターのシーン。讃岐の原さんをぶっ飛ばし独走。
自分で狙っても良いシーンですが、併走していた坂井にまさかのエンジェルパス。
これを坂井が見事に外し、試合終了。
課題も多い試合でしたね。
ですが2ヶ月にも及ぶキャンプからアウェイに乗り込んでの開幕戦です。
精神的なストレスもあった筈です。良くやったと思いますよ。
讃岐は非常にハードなチームでした。
複数得点を取って簡単に勝てる程甘くはない事を、讃岐が教えてくれました。
J2で楽に勝てる相手は存在しない。
課題を修正して次節いよいよホーム開幕ですね。
良いチームになると思いますよ、今年は。
ハイライト動画 J2第1節 2018.2.25 讃岐vs新潟