変化の兆し
しばらくブログの更新が滞りました。
5月は海外への出張、そして6月は九州(長崎)への出張です。
休みをくれ。(切実
海外にいる間もDAZNでハイライトだけ見ていました。
移動時間は仕事に充てていたので、試合通して見たのは帰国してからです。
全体的な印象として感じたことは、「自滅」しているなと。
勝負所での集中力の欠如、疲れ、疲労によって考えが止まった瞬間をいとも容易く狙われた、そんな印象です。
勝ち点を多く落とし、順位が中々上がらない現状に焦りそうになりますが、僕個人はそこまで悲観していません。(楽観もしてないですけども)
というのも、チームが取り組んでいるベースの部分が少しずつ形になり始めているからです。
今シーズン、鈴木監督は守備組織の整備を図っています。
確かにここまで無失点の試合は少ないですし、毎試合つまらないミスでの失点はあるのですが、崩されて(チームとしての守備を破壊されて)の失点が少なくなっています。
もちろん、これはリーグのレベルもありますし、J1、J2の特性の問題もあります。
ここ数試合でチームの成長を感じるシーンは主に守備に見えます。
しっかりとインサイドからの守備が安定して出来るようになっていますし
監督が口酸っぱく言っているファーストディフェンスの規制に対する意識が各選手高まっているのを感じます。
その他、スペースのケア、マークの受け渡しなど、試合中選手達が自発的に判断し、その判断がつながるシーンが以前よりも多く見えるようになりました。
勿論まだ甘さは残っています。
プレスのタイミング、共有が試合によってバラついていますし、判断のミスも改善していかなければいけません。
それでも苦しい前半戦を戦い、チームはある程度、自発的に考え実行する戦術の貯金ができたのではと感じています。
一番言いたい事はコレです。
今シーズン前半戦、アルビに所属している選手達は過去にないくらい頭を使ってフットボールをしていると思います。
監督から指示された事、言われた事だけをやっていたのであれば、今よりそこそこの結果は出ていたと思っています。
勿論、結果を出すという意味ではそれも必要な事ですが、今年チームが取り組んでいるのはそこではありません。
監督は沢山の選択肢を選手達に与えてくれるそうです。
状況に応じて、ベストな判断を選手達は「自分」で選択できます。
ずっとアルビの悩みだった、この前出来ていた事が今日全く出来なくなっている、という状況が少ないのも、自分たちでしっかり考え、実行しているからです。
実際、守備に関して言えば、どの試合も安定して追い出す、追い込むを個人レベルで考え実行し、それが集合体となって連動しています。
まだ判断をミスして失点することもありますが。
そう言った判断を個人レベルから実行出来る様になった事は本当に大きいんです。
確かに想像よりも時間が掛かった。
けれどもベースは出来ました。あとはこの部分に精度を上乗せしていくだけです。
納得出来るレベルではないですし、成長スピードの遅さに若干の不満はありますがw
やっと山の頂上が見えたと思うので、ここからは早いんじゃないでしょうかね。
最後に新太、祥郎、高木について。
僕が試合を見れない間、一番成長を感じれたのがこの3人です。
特に高木、いいですね!
ヴェルディ時代の様に、インサイドエリア、バイタルでプレーできる様になりましたし、受けるポジションも良くなりました。
近いうちにバイタル付近からのミドルを決めれるんじゃないでしょうかね。
得意なプレーが出来る状況、環境が出来つつあります。
祥郎は、これも高木と同じくインサイドエリアで絶妙な距離感で受けれる様になりました。
加えて彼はそのエリアで仕掛ける事が出来ます。
岐阜戦のゴールシーンはまさしくその展開からでしたしね。
ペナルティにも状況を読んで飛び込めてますし、欠かせない選手に成長しました。
もっと伸びるでしょうね。
最後に新太。
4月頃、そのうちトップスコアラーになれるみたいな事嘯いたら本当になりましたねw
新太はこのまま愚直にゴール目指してたらいいですw
周りもしっかり見えていますしね。
たまに我の強さが顔をだしますが、彼に関して言えばそれで丁度いいでしょう。
チームの成長の為、あとは大将の復調、大武、ゴメスの成長が鍵になりそうです。
特にゴメスには個人的に期待しています。
今苦しい時でしょうが、彼はしっかり糧に出来るプロなんで、恐らくまた絡めると思います。
早く次の試合みたいですねぇ。
明治安田生命J2リーグ 第9節 VS栃木SC
栃木SC戦
新たなお仕事が舞い込み時間が取れません!(言い訳
のでポイントを絞って見返したいと思います(土下座
相手は栃木SC。
今シーズンJ3からJ2に復帰しました。
広瀬の古巣、そして勲が初めて移籍を経験したクラブでもあります。
4バックでリスタート。
この日はどうやら大が志願してボランチでのプレーを希望したとの事。
なんとか自身の力をチームに還元しようと彼も必死。
CBには広瀬が復帰、開幕戦以来です。
続いて栃木SC。
元日本代表大黒が所属しています。
ベンチには元新潟竹重の姿も。
二川も移籍加入しましたね。
さて、さらっとポイントを絞って見返したいと思います。
まずは3バックから4バックへの変更。
この日、新潟は再び4バックに戻しました。
やり慣れたシステムである事、3バックで挑むもチームに連動性が戻らなかった事、そして何より結果が出ていない事などが要因になります。
サイドの局面に置ける数的有利を保ち、相手を押し込みたい所でしたが効果的な攻撃はできませんでした。
この日の解説はスカパーなどでお馴染みの松原良香さん。
鈴木監督とも繋がりがあり、監督のサッカーの理解者でもあります。
そんな松原さんの解説は非常にわかりやすく、次々と現在の新潟の問題点を指摘していきます。
4−4−2で2トップを組んだ河田と貴章の関係性についても指摘されていました。
「お互いもう少し関係を意識した方が良いのではないか」
「縦関係、横関係になったり背後を狙ってみたりしても良いと思う」
チームが連動しない要因の一つにここがあります。
2人共1トップの様な関係しか作れていませんでした。
極端に言うと、チームを半分に割って、それぞれグループの攻める。
それぐらいの関係しか作れていなかった様にさえ感じます。
後日、河田が監督にアドバイスを求めながら修正に取り組んでいるといった記事を読みました。
乗り越えてほしいですね。
ここが動き出せば一気に歯車が噛み合う可能性があるわけですから。
更に松原さんの指摘
「小川や安田が絡んだ攻撃の時、もう少しボランチや河田が関わりたい、攻撃が軽くなってしまう」
これは3バックの時も常々感じていた所です。
サポートのタイミングや、良いポジショニングが取れていません。
河田は今後のトレーニングでこの辺りも徐々に改善されて行くのではないでしょうか。
次は大のボランチ復帰について。
今回のボランチ起用については大本人からの志願だったと言う事です。
この日、試合開始直後から積極的に指示を出していた姿が印象的でした。
大の成長を感じると共に、中々上手く行かない現状に複雑な気分ですw
個人的に考えている大の良さは、その抜群の機動力でピッチ全てのグループとリンク出来る事だと思っています。
つまりは、動きながらどの選手達とも良い距離感でプレー出来るのが彼の強みだと感じているんですが、この日、と言うか今年はそれが影を潜めている気がしてなりません。
今年初めてのスタメンボランチ、それも4バックシステムでのプレーは、彼が嵌ってしまっている現状を見せてしまった気がします。
試合後「最近はセカンドボールや空中戦で劣勢になっている、そこの意識と戦う姿勢を意識した」とコメントしていました。
この試合、空中戦にも果敢に挑んでいました。
セカンドをかなり意識したポジショニングをしてしました。
が結果的に後ろに重くなってしまい、効果的な立ち回りは少なかった気がします。
人に関わる距離感は良かったですが、ボールに関わる距離感がまるで掴めていませんでした。
彼には今凄まじい逆風が吹いていますが、耐えてほしいなと思いますねえ、本当に。
最後には広瀬。
開幕戦に負った怪我の影響で離脱していましたが、この日古巣対決で復帰できました。
確かにこの日2失点したんですが、彼に対する印象はポジティブでした。
まずポジショニングが良いですよね。
読みの良さ、速さは自身の弱さを補う為の武器。
早川もそうでしたよね。
次にフィード。
この日も低くて伸びる質のフィードを決めていました。
逆サイドへ振ったり、トップへ当てたり。
蹴る前のボールの置き所も良く、次のプレーまでがスムーズです。
これは大将、原くんと共通するところ。
怪我だけが心配ですが、今後が非常に楽しみな選手。
4バックでしたが、広瀬、原くん、大将のユニットはボールの動かし方や、オフの時の動き、関わり方にセンスを感じるシーンがたくさんありました。
途中出場した新太が加わったシーンで更に良くなりましたね。
原くん、大将との関係は勿論、しっかり新太の動きも見ていました。
前線で質の高い動きが連続して起こると、広瀬はもっと輝きそうな気がします。
あ、ゲームの方はロングスロー2本で2点。
ロスタイムに安田のミドルで1点返し、1−2で負けました。
3連敗。
チーム状況は良くないですが、今苦しんでる部分を丁寧に改善して行けば、状況は一気に変わる、そんな気が僕はするんですがどうでしょ。
※4/18 ルヴァンカップVSベガルタ仙台
ちょっと個人的に気になってる試合です。
仙台は今一番Jリーグでポジショナルプレーが出来るチームだと思っています。
全ての選手が高いレベルで正しいポジショニングを取れる。
勿論、レベルに差はあると思いますが、少なくともチームに浸透しているはずです。
鈴木監督はポジショナルだとか5レーンだとかは口にしていませんが、言っていることは同じです。
良いポジション、良い判断。
仙台は去年1年苦しみながらこの課題に取り組み今年花開いています。
今新潟はそれに取り組んでいる真っ最中な訳ですが、両者の動きの質をしっかりと見てみたい。
(がしかしスカパー契約していない。更に仕事で見れない)
【公式】ハイライト:栃木SCvsアルビレックス新潟 明治安田生命J2リーグ 第9節 2018/4/15
明治安田生命J2リーグ 第8節VSファジアーノ岡山
ファジアーノ岡山戦
やっと訪れた春の陽気も何処へやら。
雪がぱらつく寒空の下、ホームビッグスワンでファジアーノ岡山戦です。
安定した戦いで首位を走る岡山。
長澤体制も4年目を迎え、いよいよ花開こうかというクラブです。
長澤監督は鈴木監督とも縁があり、ヤマハ入団時の総監督が鈴木監督でした。
新潟はこの日も3-4-2-1。
トップが矢野から河田へ。大きな変更はありません。
ベンチには田中達也、ターレス、小川佳純、高木善朗、戸嶋祥郎、広瀬健太、大谷幸輝
小川と広瀬が戻ってきました。
続いて岡山。
新潟でプレー経験のある濱田の他、上田や椋原といった実力者が揃います。
椋原は岡山に所属していたんですね。
ベンチには赤嶺や大竹洋平と良い選手が控えています。
- 前半
岡山は新潟の高い位置からのプレス回避の為の対策を取ってきたとの事。
ですが新潟としては試合開始から特に強度の高い連動したプレスが実行出来ていたわけではなく、岡山は余裕を持ってビルドアップをしてきました。
裏を狙うロングボールや、クロスボールに対して磯村と大将のコンビが最終ラインに吸収され、人はいるがボールだけを見ている、そんな状況が早速生まれてしまいました。
ビルドアップに関しては3バックという特性上、パスコースが多く作れ、スムーズにボールを動かせるはずなんですが、岡山のプレスに対してどの選手も非常に窮屈なプレーを強いられていた印象です。
磯村とジュフンは苦しそうでしたね。中々リズムを掴めません。
大将のスペースメーキングや、ゴメスの人を剥がすプレーなど局面では良いプレーが見れたのですが、それがチームに波及していかず、次第にチームが動かなくなります。
その後は岡山に対して効果的なプレスがかけられず、すべての岡山の選手が前を向いてプレー出来る状況を作り出してしまいました。
バックラインからトップまでが間延びし、縦のコンパクトさを失った中、岡山はダイアゴナルな動きを使い攻め立てます。仲間の見えない位置からのランにかなり手を焼いていました。
岡山はボール保持者に対してしっかりコースを切る守備を丁寧にこなしていました。
それに対して新潟がすべき対応は、しっかりとフリーな状況を作り出し、パスコースを作り続けるといったプレーです。
確かにボール保持者に寄ってはいますが、体の向きや角度が悪く、とてもボールを出せる状況にありません。結果ボールはバックラインに戻ってしまいます。
解説を担当した勲によると、前と後ろのプレスに対する意識にギャップが生まれてるいるんじゃなかと。
Jリーグ屈指のブラックポジションをこなした彼が言うと説得力が半端ない。
その他、ウイングバックの前後のスペースのケアや人への対応をどうするのかと言った部分にも言及。
ゴメスが見るのか、ジュフンか、磯村か、それとも貴章か。
状況が進行して変化して行く中で、休みなく状況を見て考えてプレーしなければいけない。
逆サイドも然り。本当に頭を使うフットボールです。
前半30分、大がバイタル付近でこぼれ球をカットすると前を向いてドリブル開始。
ペナルティ手前で外にはフリーで貴章もいましたが、左足を振り抜きます。
ボールは相手に当たりCKに。
良いチャレンジでした。あのエリアを大のエリアにする事が出来れば、新潟に取って大きな武器になるんですが、まだ安定してプレー出来ませんね。頑張れ。
前半は動きなく終了。
非常に苦しい内容です。
岡山はビルドアップにしても守備にしても状況によって可変しながら対処していました。
それが実にスムーズ。選手たちがしっかり判断しながら対応できているんでしょう。
ある種の決まり事があるにしても、決断するのは選手たちです。
一人が動けば他の選手たちもしっかり合わせて対応する。
これでは4バックだ3バック言ってても根本の解決にならないです。
例え4バックに戻したところで、2トップにプラス1人のプレスになってしまうでしょうし。
- 後半
開始直後から裏のスペースを使われピンチ。
その後も3バックの横、ウイングバックの背後のスペースを使おうとします。
プレスによってロングボールが増えたとも言えますが、セカンドが拾えていないので、結果岡山有利に働いてしまいます。
後半60分、新潟が動きます。
河田に変わり小川投入。
トップに貴章が入り、シャドーポジションに小川が入ります。
今日の河田には下がりすぎるなと指示があったようです。
展開も展開でしたが、中々うまくいきませんね。これからです。
小川投入でチームに少し変化が生まれました。
まず前線3人の距離感が非常に良くなります。
貴章に対してのハイボールのフォローや、岡山のビルドアップ時、連動した守備の動きなど、一気に良くなりました。
かなり絞ってトップ下の様なポジションを取りながら規制をかけ、ビルドアップに関しては抜群のタイミングで顔を出します。
交代直後ゴメスがすごくやり易そうで良いパスが一本入りましたね。
その直後にも中央で受けリズムを作ります。
更にはしっかりプレスに行く、今新潟に必要なプレーを2、3分でチームに見せた形。
チームに少し動きが出てきた中、磯村がペナルティ内で伊藤を倒してしまいPK。
これを決められ0−1。
【公式】ゴール動画:齊藤 和樹(岡山)71分 アルビレックス新潟vsファジアーノ岡山 明治安田生命J2リーグ 第8節 2018/4/8
苦しい展開になりました。
攻撃に出るため、大に変わり達也投入。
シャドーポジションに小川と達也という頭脳が加わります。
達也はスペースを見つけると質の高いランで狙っていきます。
小川にしても達也にしても受けて叩いてから次を狙う動きに迷いがなく、スムーズなので、岡山の守備陣が付いて行けず、フリーな選手、パスコースが増えていきます。
この二人によってある程度リズムが出てきましたが、チームとしての連動性はまだたりません。
後半80分、大将に変わりターレス投入。
ポストプレーも上手いターレスに対して達也がしっかり信じて裏を取るシーンがありました。
交代直後や後半86分のプレーですね。
この様なプレーはチームに流れを生みます。
このプレーから得たセットプレー、こぼれ球をターレスがボレーで狙います。
赤嶺の手に当たった様に見えましたが主審はハンドを取らず。
残念ながら試合はそのまま岡山にしっかり締められ0−1で終了。
ホームで痛い敗戦、連敗となりました。
小川佳純
見ていて、前半からミスがすごく多かった。ミスが多くなると自信を失うし、ボールを受けにいかなくなる、受けたがらない選手もいたと思う。もっと気持ちを強く持って、ミスしてもどんどんチャレンジするような姿勢でやっていかないと。岡山がやっていたような、全部裏に蹴って押し上げるサッカーをウチはやろうとしているわけじゃない。
後ろからつないでいこうとしてミスになると、どうしてもそれを放棄してしまう。チャレンジしなくなっちゃう気持ちは分からなくないんですけど。また新しく、途中から入った選手が流れを変えなければいけなかった。
実際問題、小川投入で前線の距離感が良くなり、ゴメスが余裕を持ってプレー出来る様になり、達也、ターレス投入でチームに流れが生まれました。
この試合はシステム以前に今年取り組んでいる基礎の基礎すら表現できない、そんな試合になってしまいました。
体の向きや角度、ボールの置き所や状況判断をもう一度しっかり見直さなければいけませんね。
次節はアウェーで栃木との対戦です。
失敗を糧にして、戦ってほしいと思います。
明治安田生命J2リーグ 第7節VSロアッソ熊本
ロアッソ熊本戦
アウェイ熊本に乗り込んでの一戦。
報道によると今回は4バックではなく3バックで挑むとのこと。
3-4-2-1のフォーメーション。
代表から帰ってきた大将が復帰。原は引き続きバックラインでの起用。
両ウイングバックにはゴメスと安田。この二人は元々ウイングバックを経験していた選手なので、大きな不安はありません。
一方熊本。
こちらも3バックです。
新潟と違い、2トップの背後にトライアングル。
まだこのシステムのトレンドは続きますね。
元広島の皆川、じゃない方の田中達也(これから凄い選手になりそう)
更には元鹿島の青木もいます。
ベンチにはシンガポールでプレーしていた佐野や、巻も控えています。
- 前半
試合開始直後から押し込む展開。
前からの意識もチーム全体としてバランスよく体現され、効果的に圧力を掛けれていました。
序盤、ゴメスの躍動が印象的。
積極的にペナルティに侵入し、クロスやフィニッシュを狙う。
河田とは間に選手を挟まない直接的な連携になり、河田がゴメスを押し上げるといったシーンも見られました。
懸念だった3バックもしっかり機能しています。
監督は高さ対策とコメントしていますが、正直それがメインという訳ではないと思います。
むしろビルドアップの質を高める為とも思えるほど、ビルドアップに多様性が見えました。
選手同士の距離感が非常に良く、トライアングルが至る所で形成されていました。
前半5分、相手のクリアミスを磯村がカットしペナルティ手前からミドルシュート。
地を這うシュートは枠を外れましたが良いチャレンジでした。
後ろに3人がいると、磯村の積極性も増しますね。
前半8分、河田がバイタルエリア付近でこぼれ球を拾うとワンステップでミドルシュート。
ボールはポストを叩きます。
日本人の蹴るシュートの質ではないですねw
やはり下半身の強さが際立っています。ちゃんと枠を捉えていました。
前半10分頃を境に大将がソワソワし始めます。
安田の裏のスペースや、前線3人のプレスを気にしている様子。
チームの距離感がドンドン良くなり、ボールが回り始めます。
が足元でのプレーが増えてきました。
そんな中、大とのコンビでパスアンドゴーを仕掛けたのが大将でした。
トラップが長くなり奪われてしまいましたが、もしかしたら彼はこの辺りからチームの流れを掴んでいたのかもしれないですね。
前半12分、この試合を象徴する様なシーン。
引いて受けにきた皆川にジュフンが食いつきます。
そのタイミングでサイドの田中達也がスペースを狙い、皆川からのスルーパス。
ゴメスとの競争になりますが熊本の田中達也、とにかく速い。
ゴメスが詰め切れずクロスを許しますがカンペーがクリア。
ジュフンが釣り出された為に中は2対1の状況。更に背後にはもう一人狙っていました。
その後数分、チームは集中を欠き早いリスタートからシュートを許すなど雲行きが怪しくなります。
前半15分、河田が強烈なプレスからボールを奪うとゴールへドリブル。
ペナルティ内で並走してきた貴章にパスを送りますが、相手にカットされチャンスを活かせませんでした。
良いプレーだっただけにしっかり仕上げたかったですね。
この辺りから熊本はロングボールで牽制してきます。
楽にボールを蹴らせてしまってるんですね。
ですが前線3人のプレスが一向に上手く行く気配がありません。
状況の変化に乗り遅れてる印象を受けました。
実際、この時間帯から大将の前へのプレスが多くなります。
何度も言いますが、彼の試合を読む力はアルビ史上1番です。
この時間帯から原くんも大将にリンクし始めます。
前半20分サイドを攻略した安田のクロスに河田がドンピシャヘッド。
しかしキーパー正面。これは決めたかった。
その後ピンチ。
貴章のプレス、大将のコース規制、ジュフンのチャレンジが全て上手く行かず、決定機を作られるも原くんのフォロー、ジュフンのカットで凌ぎます。
その直後、全く同じ形で失点します。
【公式】ゴール動画:安 柄俊(熊本)24分 ロアッソ熊本vsアルビレックス新潟 明治安田生命J2リーグ 第7節 2018/4/1
安の動き出しの上手さもありますが、その前のプレスの部分。
今回は大ですね。大将磯村の迷い、ジュフンが釣り出されると言ったミスが連続して起きてしまいました。
更にその2分後。
【公式】ゴール動画:安 柄俊(熊本)26分 ロアッソ熊本vsアルビレックス新潟 明治安田生命J2リーグ 第7節 2018/4/1
少し前にあった田中達也を走らせたシーン。
今回も全く同じ形で決められてしまいました。
最悪ゴメスが追いつけないのは仕方がない。
ですが3バック全員がボールウォッチャーになり、1人に3人引きつけられてしまったのはお粗末です。
この辺りは3バックが慣れていないからというより集中力対応力応用力の問題の様な気がします。
3枚であろうと4枚であろうとやってきた事は共通しています。
この試合、集中を欠くシーンが多かった気がしますが、どうでしょう。
熊本は2得点共に、1回目のトライで糸口を見つけ、2回目で全てものにしました。
その後チームを落ち着かせようとボールを回しますが、どうもリズムが出ません。
パスミスも多く、完全に止まってのプレーをする選手が増えてしまいました。
磯村が迷っている様に見えました。
個人的には凄く興味深かったです。距離感も抜群に良いはずなのに迷う姿。
この日は磯村、大将のコンビと河田が全く合いませんでした。起点になれません。
前半終了間際にも田中達也のスピードを武器に、連動して熊本がゴールに飛び込んできます。
クロスに安が飛び込みますが、原がしっかり対応。
前半終了0-2。
今シーズン初の複数失点。ハーフタイムでどれだけ修正できるでしょうか。
監督の言う通り、選手間の距離感が改善。
近すぎる、遠すぎるといった問題はクリアできそうですね。
3バックだと磯村は一つ仕事を後ろに預けて前での仕事ができそうですね。
気になるのが前3人ですね。
貴章、河田、大が攻守でどうも効果的に動けていない印象です。
- 後半
後半1分
河田の落としに貴章が反応。後ろから倒されFK。
河田と貴章の縦関係がやっと見れました。
ペナルティ手前、絶好の位置です。
キッカーは大。蹴ったボールは壁に当たりラインを割りました。
当たらなかったら枠行ってましたね。ちょっとずつキックがフィットしてきた印象。
熊本のプレスが緩んだこともありますが、ボールを持つ時間が増えます。
ただ前半とは印象が違いますね。しっかりフリーランニングでスペースを作りながらそこを利用し、展開して行く。
動きが出てきました。
磯村も積極的なドリブルでチャンスを作ります。
動きのある中でボールをしっかりと動かせると、このシステムの良さが抜群に出ますね。
ですがまたもや失点。
【公式】ゴール動画:八久保 颯(熊本)55分 ロアッソ熊本vsアルビレックス新潟 明治安田生命J2リーグ 第7節 2018/4/1
これも同じ形です。
最初の規制が出来ずに一発で裏へ通されると、今度はクロスに対して3人が飛び込んできました。
この直前のプレーでゴメスは相手ゴール前に飛び込んでいます。
そのプレーの直後。
チームとしてはゴメス側から遠ざける守備をすべきだったんじゃないかと。
もちろん、ゴメスの対応に問題があるかもしれませんし、3バックの対応も後手になってしまいましたが、一番は原因を潰すことです。
3失点共に全て起点を逃し続けた結果です。
後半56分、ゴメスが戸嶋と交代。安田が左、戸嶋が右に入ります。
徐々に人もボールも動く様になってきました。
前の3人を除いて。
今日は悉くこの3人とその後ろのメンバーが合いません。
これはシステムの問題とは思えないです。
後半65分、大将に変わり新太が投入されます。
これに伴い大がボランチ、新太がシャドーポジションに入ります。
この辺りからチームは激変します。
徐々にボールが動く様になってきていましたが、戸嶋と新太が更に動きを付けることで勢いは加速します。
とにかくこの二人、受けては飛び出すの連続ですのでスペースがどんどん生まれます。
大はボランチに入った途端、急に活き活きし始めました。
さりげなく難しいコースを通すサイドチェンジも楽々こなします。
後半70分、河田に変わり三枚目のカード、ターレス投入。
直後のプレー。
大とターレスのパス交換からリズムを作り、ターレスが逆サイドへ展開。
戸嶋が一対一の勝負を仕掛けるとクロス。
ペナ内で胸トラップで前を向くと、脚を引っ掛けられ転倒、PK獲得。
交代した二人が大仕事。戸嶋は深くボールが入ったにも関わらずあの高さのボールを蹴れるんですね。腰が強いのかも。
新太は突貫。言うことなしです。そのまま「危ない奴」感を出していてくださいw
キッカーは安田。
冷静に決めて1−3。
なんて言うか、さすがガンバユースですよね・・・w
【公式】ゴール動画:安田 理大(新潟)73分 ロアッソ熊本vsアルビレックス新潟 明治安田生命J2リーグ 第7節 2018/4/1
攻勢は続きます。
しっかり走って動きを出すことでパスの選択肢が増えます。
ターレスが華麗なゲームメイキングをキメてますが、まぁ彼はこれからですよ。
大は動きながら揺さぶり続けます。
何故そのプレーが前で出来ないのか。
と言うか元々出来ていたんですけどね、彼。
攻撃的MFで運動量があり、誰とでも繋がれる力を持った選手は本当に稀有な存在です。
だからこそ前で使われている訳ですが、中々ブレイクスルー出来ませんね。
でも彼なら必ず乗り越えてくれるとおもいます。
交代した選手が存分に持ち味を発揮。
相手を押し込み続けます。
後半81分。
原くんを起点に大、貴章、戸嶋、ターレス、新太が絡んだ見事なカウンター。
新太のシュートはブロックされましたが見事な連動でした。
シャドーにターレス、新太が入ったことで少しずつ貴章のリズムも合い始めました。
がここまで。
試合終了1−3。
この試合、確かに負けは痛いんですが失ったものよりも得た事の方が多い様に感じました。
それは監督、原くん、大将のコメントを見れば明らかです。
この二人と小川は監督の目指すフットボールの体現者です。
この二人のコメントの意味の先に、小川が言った「どこが相手でもどんな状況でも点が取れて勝てる」と言う言葉に通じて行くんでしょうな。
この3人の言葉、信じられないですか?
次、勝ちましょう。
明治安田生命J2リーグ 第6節VS徳島ヴォルティス
徳島ヴォルティス戦
前節、愛媛に対しホームで痛恨の敗戦。
今シーズンホーム初勝利を賭け、徳島との対戦。
上位陣の入れ替わりが激しい中、非常に重要な試合になります。
新潟は4-4-2。
ボランチポジションに戸嶋、CBに原が入ります。
小川はコンディションが整わず今節もお休み。
大将の不在も続いており、チームとしてのゲームコントロールがどれだけ出来るかがポイントになりそうです。
続いて徳島。
親友のジェフサポーターの友人曰く、「J2で最も凶悪なサッカーをしてくる」
らしいですw
鹿島からレンタル2年目の杉本、シシーニョ、岩尾と所謂IQの高い選手が揃っています。FWには佐藤。彼には何故かガンバのイメージがあるんですが、元々徳島の選手でしたね。
リカルドロドリゲス体制になり2年目のシーズンです。
- 前半
新潟ボールでキックオフ。
開始直後から徳島のハイプレスが牙を剥きます。
高い位置からプレスをかけマイボールにすると、J2屈指のポゼッションを見せつけます。
ボールの動かし方、人の動き方が洗練され、無駄がありません。
ポジショニングも良く、しっかり押し込んでボールを動かします。
新潟のマイボールになっても、ポイントを絞ったプレスがハマり、楔に対してボールを入れさせません。
徳島は予想フォーメーションでは4バックでしたが、3バックで試合を進めていました。
その状況を見て大もプレスに参加しましたが、徳島はすぐさま4バックにして対応。
プレスのハメどころを定めさせません。
驚いたのがそのスムーズさです。
システムを試合中に動かしてもボールの動かし方や人の動き方は整理され、明確なチームコンセプトを実行していました。
この辺りも監督の手腕なんでしょうね。
一方新潟は徳島との練度の差を少し見せつけられる形になっていましたが、鈴木監督が練り上げた守備組織のベース部分は簡単には崩れません。
しっかりと数的同数を維持し、マークの受け渡しもスムーズです。
ある程度持たす事を考えると、ポイントさえ押さえておけば大丈夫と言った選手たちの狙いが見て取れます。
前半7分。
左サイドでプレーしていた大が良いプレーをします。
やや中央気味にポジショニングをし、コースを切って誘い込み・・
ボールを奪いカウンターの起点となります。
ボランチを経験した事でポイントで奪う守備に磨きをかけました。
彼の良さはこう言った部分です。
常に動きながらプレーできる事。
この試合、前を向いて運ぶシーンも多く、苦戦しながらもちょっとずつ答えに近づきつつあるように感じます。
個人的意見ですが、今のチームにおいて大のボランチは最適では無いように思います。
大将や磯村のボランチとしてのバランス感覚を見ると、大のバランスはボランチでは後ろ過ぎる気がしますね。
運動量含め、2列目から前がプレーバランスを一番チームに還元できるんじゃないかなと思います。
前半中盤、戸嶋のプレーに目が行きます。
カップ戦で絶賛されていた彼ですが、いやぁ・・・良いですね・・・w
出足の良さ、特に球際へ詰めるスピードが凄まじい。
ただ足が速いからというだけではなさそうです。
ボールを持たれている時に彼の動きをよく見ていると、常にパスコースを切りながら最短でアタックできるポジショニングを繰り返しています。
この辺り、監督がコメントしていた頭の良い選手という評価に繋がるのかもしれませんね。
チャンス時には得意のドリブル突破でスワンを沸かせました。
彼のリズムは独特ですね。寄せ方やドリブルが日本人ぽくありません。
プレミアリーグの選手っぽいです。
試合はボールを支配する徳島に対してポイントを潰し続ける新潟と言った展開。
そんな中でも河田のドリブルや、大のドリブルに対して少し徳島の守備が乱れる瞬間があります。
前半30分、試合がいきなり動きます。
【公式】ゴール動画:河田 篤秀(新潟)31分 アルビレックス新潟vs徳島ヴォルティス 明治安田生命J2リーグ 第6節 2018/3/25
スローインを受けた河田。相手の寄せに奪われかけますが、持ち前のパワーで奪い返すと前を向きドリブル開始。僅かなスペースでも彼のテクニックであれば運べます。
右足を抑え重たい一撃。
今シーズン3ゴール目。凄まじいですね。
この試合、ポストプレーに苦戦していましたが、ドリブルに対して徳島の対応にチャンスを見出した様です。
ちゃっかりカルバハルにダメージを与えた貴章。(駆け引き駆け引きw
先制した事でゲームコントロールが逆にしやすくなったかもしれません。
徳島はその後、前でのプレーをより強めてきました。
対する新潟はバイタルにしっかりと鍵をかけます。
後半33分、戸嶋がボールをカットすると独特のリズムのドルブルでカウンター、一度はパスカットされますが拾い直し、河田へ展開。
クロスに貴章が飛び込みますが僅かに合わず。
相手にカウンターを意識させれば後々必ず活きてきます。
前半はこのまま終了。
支配率は徳島が圧倒的ですが、シュート数を見てもわかる通り、大きなピンチは作られていませんでした。
パスも約2倍ですね。
平均ポジションですが、とにかく中央が熱いですw。
全体的にボールを持たれているので、守備的なデータの反映が強めかなとも思いますが、しっかり中を閉めてますね。
対する徳島ですが、バランスがいいですね。
しっかり人も動いている印象です。若干左圧力強めな印象。
にしても岩尾、ウマすぎてムカつきますねw
ボールの散らし方や通し方、どこを狙えば状況が変わるかをしっかり理解しています。
というか、徳島というチーム全体がそういうレベルに達しているんだなと感じますね。
- 後半
徳島は前半に比べサイドに対してのボールを増やしてきます。
安田、ゴメスもしっかり対応。
簡単には突破させず、選択肢を減らします。
前半からそうですが、もう少し楔に対してのボールの出所へのプレスを工夫したかったですね。
楔が決まった時一番キツイのはSBですので。
後半から主審、副審のジャッジに対してフラストレーションが溜まり始めます。
特に副審のジャッジが安定しませんでしたね。
この辺りにも打ち勝たないとなんですかねぇ。
徳島は一点取るためにかなり前がかり。
その背後を新潟は狙っています。
後半59分、相手のパスミスを高木がカット、河田へ繋ぐと貴章を走らせカウンター。
シュートは大きく枠を外しましたが、狙い通りでしたね。
徳島は残り30分を残し2枚替え。勝負に出ます。
徳島は新潟DFの背後を狙い始めます。
ですがこの辺りから原の良さが出始めます。
裏へ抜ける選手を逃がしません。ボランチですとアラートした状態がネガティブに働いていましたが、CBですと途端にポジティブに変わるんですから、面白いですよね。
とにかく裏抜けの動きを見せる選手に対しては、動き出す前、楔が入る前に潰しに行きます。
インターセプトの狙いが強まったのはこの辺りの時間帯からじゃないでしょうか。
後半71分、高木に変わって渡邊新太投入です。
ポジションは左のサイドハーフですが、アタッカーですね。
後半72分、新太が河田とのコンビネーションで抜け出すとペナ内で勝負。
シュートはリフレクションしましたが磯村が上手く交わしシュート!
ボールは見事に枠の外へ。膝から崩れ落ちる磯村。あれは決めて欲しい。
因みにこのチャンスシーンですが、やはり起点は大なんです。
こぼれ球を拾われかけましたが、しっかり奪い切って展開。
何かと酷評されてる大ですが、ちゃんとチャンスを生み出しています。
こういう部分はしっかり見て、さらにスワンが拍手をして大を勇気付けなければなりません。
その後すぐに河田へチャンス。
斜め45度の角度からミドルを狙いますがキーパー正面。
今日もほとんどのシュートが枠内でした。
徳島の猛攻、サイドの裏のスペース(というかそこしかスペースがない)をしっかりケア。
ボランチがバックラインに吸収されず、バイタルが空きません。
この辺り、鈴木監督の守備構築が馴染んできたように思います。
後半75分、リフレクトしたボールを巡ってペナ手前でスクランブル。
ジュフンが相手を倒してしまいFK。
嫌な時間帯、嫌な位置です。
ボールは壁に当たり、大谷がしっかりキャッチ。
後半80分、貴章に変わりターレス投入。
監督は新太とターレスのコンビに何かを感じてるのかもしれないですねw
新太、河田、ターレスの連携で良い攻撃も見れましたが、ターレス腰回らず。
5月頃良い感じになりそうですね。
残り10分を切った辺りから再び判定に対して選手たちのフラストレーションが爆発します。
試合を通して連続で起きたミスジャッジ。
ちょっと酷いですねえ。
後半89分、縦一本に抜け出した山崎の素晴らしいミドルシュート。
大谷がしっかり弾きだします。非常に危険なシーンでしたが、原がコースを切り、大谷はしっかり我慢して対応。
ピンチながら狙いを持って守れたシーンですね。
後半ロスタイム再びピンチ。
隙を突かれバイタルを経由し、フリーの逆サイドへ。
グラウンダーを入れられ合わされますが、ギリギリのところで原がクリア。
その直後カメラに原がアップで映されてましたが鬼の様でしたね。
試合はそのまま試合終了。
今シーズンホーム初勝利に加え、ライバル徳島をしっかり叩きました。
主力(とされる)選手がいないながらもそのポジションを伺う選手達が躍動。
レギュラー争いも激しさを増します。
徳島は本当強いですね。
ジェフサポーターの友人が言っていた意味が良くわかりました。
凶悪ですわ、これw
戦術レベル等非常に高いレベルにあり、J1でも通用するレベルだと思います。
そんな相手にベースを作っている段階で勝てたのは本当に大きい。
まだまだ新潟は土台作りの真っ只中です。
攻撃に関してはまださほど守備組織ほどの連携は見れていませんが、段階を踏む監督です。
やはり焦らず待つ必要があります。
そういえばこの試合、徳島が攻め込んできた時に守備の連携でバイタルから追い出したシーンでスワンが湧きました。これ、本当素晴らしい事だと思います。
いつしかスワンから居なくなってしまった魔物の正体も実は、そういう歓声だったと、私は思っているんですけどね。
この勝利で3勝2分け1敗とし6位につけました。
首位岡山とは5差、2位町田とは1差です。
良いペースです、焦らずじっくり戦って行きましょう。
明治安田生命J2リーグ 第5節VS愛媛FC
愛媛FC戦
J2リーグは祝日開催。
非常に短いスパンで試合が続きます。ハードですねぇ・・。
前節から変更は、左サイドに高木。
セントラルMFに原が入ります。小川はベンチ外、大将は代表遠征で不在です。
続いて愛媛FC。
新潟に縁のある選手も多いですね。大は古巣対決になります。
監督は間瀬さん。GKは岡本。
学生時代、ジェフサポの友人に連れられてよくフクアリに行っていたの思い出します。
- 前半
全体的にこの日はチーム全体として細かなミスが多く感じました。
特に貴章は明らかに動きが悪く、判断も遅かった様に感じます。
足取りも重く、疲労していた様に感じます。
愛媛FCは積極的に圧力をかけてきました。
ここまで4連敗、最下位に沈んでいますが実力があるチームです。
点が線になっていないだけで、この順位にいるクラブではありません。
愛媛の圧力に対して新潟はボールの逃げどころがありません。
起点になるサイドバックに対して強めの圧力、更には裏のスペースを使って徹底的に封じ込めに来ました。
ジュフンやカンペーもパスを出すタイミングが終始合わず、非常にギクシャクとした状況に陥りました。
原因はいくつかあります。
その一つが原くんのポジショニングだと思っています。
去年彗星の如く現れ、良くないチーム状況の中必死にバランスを取っていた原くん。
彼の良さはリスク管理とポジショニングにあります。
正しい位置へのトラップや状況の判断能力は大将と同じく若くして身につけています。
原くん自身、大将の様なプレーは出来ない、自分のプレーをしたいとコメントしている様に、似ている様で全くタイプが違う二人。
ですがボールを引き出す動きは両者共にハイレベルです。
この試合、安田やゴメスが非常にプレーし辛そうでした。
原くんはしっかり引き出せるポジショニングをとっていますが、大将と比べると寄せの甘さやマイナスのポジショニングが多かった気がします。
加えて前半は前への意識が少し足りなかった様にも思います。
前半中盤辺りから磯村が前への意識を出し始めましたが、どうもしっくり来ませんでした。
もちろん彼一人だけの問題ではありません。
大や高木も引き出し方を工夫すべきでした。
前半は比較的低パフォーマンス。
セカンドボールへの予測、反応も少なく、アイディアも生まれない、そんな前半でした。
愛媛は面白いですね。特にボールの動かし方ですか。
サイドバックを狙っていたという事もあるとは思いますが、あれだけ斜めのロングパスやショートパスを多用してくるフットボールは久しぶりに見た気がします。
全く同じではないですが、昔フクアリで見たジェフに通じるものを感じます。
前半は0-0で終了。
平均ポジションですが、大がややセンターにポジショニングを取り、そのスペースを安田が使うという形が構築され始めていますね。
高木はもう少し引き出し方を工夫してもいいかもしれません。この辺りは今後の課題でしょうか。原くんは安田の裏のスペースが気にしてか、それほど危険な場面ではない状況でも前へに意識を控えていました。
高木や原くんが積極的にトライアングルを作れたら、状況は横一線では無かった様に感じます。
- 後半
開始早々非常に良いプレー。
奪ったボールを高木が運び、貴章がタメを作ります。
近くでサポートした原くんが逆サイドへ展開。安田のクロスはカットされましたが良い攻撃でした。
後半に入り監督のアドバイスがあったのか、原くんの持ち前のポジショニングの良さが少し蘇りましたね。常に良いポジションを取り続けながら走っていたので、貴章も落ち着いてタメを作れました。
後半に入ってから縦関係が至る所で構築され始めました。
後半50分の攻撃はこのチームの目指す形がしっかりと体現されましたね。
後半65分、良いカットから原くんがペナに侵入。
放ったシュートは岡本のナイスセーブに阻まれますが、良いチャレンジでした。
直後、お疲れ貴章に変わりターレス投入です。
少しづつプレー時間が伸びて来ましたね。
高木のクロスから惜しいヘディング。ちょっとづつリズムも合って来た様に思えます。
後半70分頃から原くんの引き出す動きが弱くなります。
と同時に明らかに周りとの狙いにギャップが生まれ始めていました。
サイドチェンジのテンポやタメのタイミングも少しズレを感じます。
縦パスを狙っていたんでしょうかね。
後半82分。クロスに対してターレスが胸トラップ、倒れ込みながらのボレーシュートはキーパー正面。惜しかったですねえ。
少しづつタイミングも合ってきました。
ここで高木に変えて伊藤が投入されます。
この直後、左サイドから怒涛の攻撃を受けピンチになります。
大谷のセーブで凌ぐものの、コーナーキックから失点しました。
【公式】ゴール動画:丹羽 詩温(愛媛)86分 アルビレックス新潟vs愛媛FC 明治安田生命J2リーグ 第5節 2018/3/21
今シーズン初めて先制を許します。
原因はいくつかあったと思いますが、やはり中途半端な対応がこの時間帯は目立ちました。
試合はその後大きな動きなく終了、0-1。
リーグ初黒星、ホームで勝てません。
色々な要因があります。小川、大将の不在。
ですがそれが要因にならないチームを作っているわけですから、やはり我慢の時です。
この試合、選手たちの応用力が問われた試合になりましたが、上手く行きませんでしたね。ここで負けた事は痛いですが、長いリーグです。糧にしていく他ありません。
それとJ2のクラブに対してリスペクトをするべきだと思います。
正直このリーグに戦力差は殆どありません。
どこも強敵、難敵ばかりです。
一戦一戦大切な成長の場、無駄に出来ません。
最後に前野が挨拶に来ていましたね。
怪我も癒えしっかりとプレー出来ていました。
本当に良い選手です。
ハイライト動画 J2第5節 2018.3.21 新潟vs愛媛
明治安田生命J2リーグ 第4節VS横浜FC
横浜FC戦
ニッパツ三ツ沢球技場に駆けつけたオレンジのサポーターは約3300人。
アウェーをジャックし、非常に良い雰囲気。
無敗同士、序盤の大一番。
前節京都サンガ戦と変更はありません。
サブにはルヴァンカップに出場した選手が控えています。
バランスよく実戦経験を積めているので誰が出ても問題無いベースが出来つつあります。
続いて横浜FC。
昨年のJ2得点王、イバは脅威です。
サブにはレアンドロドミンゲスも控えます。
監督もコメントしていましたが、非常にバランスのとれたチームとの事。
難敵です。
個人的に昨シーズンからジョン・チュングンに注目していました。
若くしてフランスのFCナントユース、ナントでプレーをしていた経験を持ちます。
昨シーズン、たまたま見ていた横浜FCの試合で目を奪われました。
強く早くしなやか。どことなくヨンチョルを彷彿とさせるプレー。
足元のテクニックに独特のリズムを持っていた印象。
もっと華奢なイメージでしたが、ボディバランスがしっかりしていてフィジカルも完成していました。
- 前半
試合開始直後から新潟は積極的にプレスに動きます。
高い位置からのプレスに対して横浜FCは繋ぐ意識を見せていました。
イバはやはり脅威です。
彼が引き出したスペースをジョン、野村が狙っています。
イバに対してはカンペー、ジュフンがしっかりと対応しますが非常にタフで厄介です。
横浜FCはもっとシンプルにイバに対して蹴り込んで来るのかと思っていましたが、しっかりと後方からのビルドアップにチャレンジしていた様です。
それに対して新潟は前からの圧力の意識を高めます。
序盤は貴章と河田が牽制的なプレスを仕掛けていました。
背後も連動を高め、徐々に選択肢を限定するプレスに移行していきます。
それでも横浜FCは簡単にボールを捨てず繋ぐ意識を見せていました。
ただ繋ぐにしても細かいミスが散見、チームとして明確にプレスのポイントを共有していった様に感じます。
立ち上がり10分、右サイドで貴章がファールを受けフリーキック。
大のゴールへ向かうボールを河田が上手くバックヘッド。
決まったかと思いましたがファールを取られます。
おそらくやり合っていた貴章がユニフォームを掴んだ反則を取られたのでしょう。
この国のリーグに多いですが、セットプレー時のファールの多さは萎えますね。
他の試合でもキッカーが蹴った瞬間、既に笛が吹かれる。
これは萎えますw
試合はその後、新潟がリズムをつかんでいきます。
前半14分、ジュフンのカットに貴章のポスト、磯村が受け小川とのワンツーから大が絡み、上がった磯村へ。ペナ手前でタメを作りオーバーラップした安田へ。クロスを上げましたが中でファール。
この一連の動き、ゴールへ向かうためのプレーを全てのプレーヤーが実行していました。特に磯村の前への意識は、非常に高く感じました。
相手を崩すポイントを見出したんでしょう。加えてそれがチームに共有されています。よく話し合っていたシーンが目につきました。
このプレーの時間帯からプレスの強度が一気に高まります。
相手からしたら少しあった余裕がいきなりなくなってしまう様な感じ。
パスを繋ぐにはそれだけ動かないといけません。(これはチャレンジしている我々が一番感じれる部分ですよね)
この辺りの時間帯から大将が磯村とバランスを取りつつも積極的にボールを受けに動き始めます。
横浜FCも粘り、イバ、野村、ジョンを起点に反撃。
個に強力な力がありますが、まだ点が線になりきれていない感じ。
耐える時間が続きますが、明確な守備組織の狙いがあるので、簡単には崩れません。
ゴールはしっかり守りきった直後に生まれます。
相手のクリア、イバに対してしっかり対応したジュフンがゴメスへ出すと、小川とワンツーで運び、貴章がサイドへ流れスペースを作ります。
そのスペースに小川がトップスピードで走り込むとゴメスからスルーパス。
タックルで止められましたがこぼれ球はゴメスの元へ。
開いていた貴章に預けると中をよく見てクロス。
ファーに流れていきましたが、しっかりペナに入っていた大が折り返し、ヨンアピンの背後から狙っていた河田が飛び込んでボレー!
【公式】ゴール動画:河田 篤秀(新潟)34分 横浜FCvsアルビレックス新潟 明治安田生命J2リーグ 第4節 2018/3/17
リプレイで見返すと、反応し始める瞬間がわかると思います。
あの状況で背後からニアに動ける判断力。
ゴールへの嗅覚はやはり尋常ではありません。
これで4試合連続先制点。
課題の追加点とゲームコントロールに挑む時間が始まりました。
高い位置からのプレスは継続しているものの、ただ闇雲なハイプレスではありません。
しっかりと行くところ行かないところが共有され、相手に持たせる判断も織り交ぜます。
その間にしっかり組織で守ります。
そんな中再び決定機。
河田が右サイドのスペースでカンペーのフィードを引き出します。
フォローした安田がヒールで落とし、再び河田がクロス。
走り込んだ小川にピッタリ合いましたがヒットせず。
ボールはキーパー正面。惜しい!でも素晴らしい!
河田がボールを引き出した瞬間、フォローに安田がいるのを確認すると大はペナへ侵入を始めます。コンビで崩すと大はニア、貴章はファーへ流れ、中央に大きなスペースが生まれました。
小川がそのスペースを逃すはずありません。
走り込んだ小川の元に素晴らしいボールが届きましたが、残念!
更にその直後、貴章のプレスがハマりカウンター、河田とのスイッチに時間がかかってしまい、河田のシュートは枠外へ。
やはりこの二人の連携はまだまだですねw
連携構築は今シーズンの楽しみの一つです。
決定機を2つも逃してしまい、嫌な雰囲気になりそうでしたがこの男が追加点を奪いました。
【公式】ゴール動画:矢野 貴章(新潟)43分 横浜FCvsアルビレックス新潟 明治安田生命J2リーグ 第4節 2018/3/17
伏線はいくつかありました。
このシーンの前も激しいプレスでかなり圧力をかけています。
ただそれに対して、横浜FC側の反応は変わりませんでした。
それに対して磯村がスイッチを入れます。
プレスをかけ、前への選択肢を無くしボールを戻す訳ですが、そのボールを河田と貴章は狙っていました。
山本のトラップがほんの少し乱れるや否や、とんでもなく長い脚が伸びてくる訳です。
ボールを掻っ攫い体勢を立て直しゴールへ流し込みました。
何故あの体勢、あの角度から腰がひねれるのか。答えは簡単。
「矢野貴章だから」
追加点を奪い今度はゲームコントロールをして行かねばなりません。
前半終盤、イバに対してジュフンが少し距離を取ってしまった為に反転からのシュートを打たれてしまいました。
対応に苦心していましたが、今日の試合でジュフンがイバに対して自由を与えたのはこのシーンだけでした。
良い形で前半終了、後半に向かいます。
平均ポジションですが、これを見ても前への圧力、そして前でのプレーが多かった事がわかります。
プレスが印象的だった磯村がチームの中心にどっしりいるのは意外ですね。
ポイントを絞って効果的にプレスができていたんですね、きっと。
逆に大将は人と人を繋ぐ動きがポジションにも現れています。
今シーズン特に感じるのがボールを回すエリアの良さです。
基本的にバックライン付近で苦しみながら回すと言う事はあまりありません。
もちろん、相手のレベル等々ある事ですが、それでもしっかりプレスをしてくる相手と戦ってきている訳です。
しっかり運んでバイタルを伺えるポジションでボールを回す。
僕が今シーズン、チーム状況の目安にしている選手が大将と小川です。
まず大将。彼のプレーエリアでチームの重心がわかります。
彼はチームのバランスをとる能力がちょっと抜きん出ています。
原くんも素晴らしいですが、大将との差は小さくありません。
きっと努力で追いつくんでしょうけどw
個人的にはそれくらいの実力差を感じます。
次に小川。シンプルです。後半もちゃんと動けているかw
小川がしっかり動けていれば、それはチームのバランスが取れている証拠です。
これが出来なかった結果、成岡さんが溶けるといったアルビ的悲劇が生まれた訳です。
(このチームで成岡さん見て見たかったな)
- 後半
新潟は人が動きダイレクトパスが繋がり更にリズムが出てきます。
そんな中ピンチ。
レアンドロドミンゲスの浮き玉がペナ内にフリーで侵入してきたジョンに渡ります。
このピンチは大谷が飛び出して凌ぎますが危険なシーンでした。
レアンドロドミンゲスは年齢を重ねても独特なリズムのプレーは健在、厄介です。
このプレーでは大谷が成長していることが実感できます。
浮き玉に対してフリーで飛び込んできたジョンの手前、野村とジュフンが潰れていました。リプレイで大谷を見るとわかりますが、全く動いていません。
無駄に動きすぎるプレーを無くすといったチャレンジをしていますが、このプレーは一切の無駄が無く、正しいポジションから正しいタイミングで寄せれました。
素晴らしいプレーだったと思います。
その後しばらく横浜FCが攻勢を仕掛けてきました。
シンプルなフィードに対してもイバは確実にポストプレーをしますので、後方から繋がれるよりも放り込まれた方が実は怖かったです。
実際それで何度かピンチにもなっています。今後の修正ポイントですね。
後半はとにかく貴章が前線でポイントになり続けました。
その為数多くのファールを受けます。
これが非常に助かる。
ファールじゃなきゃ止めれないんですよね・・。
そしてそれを貴章自身がわかっているので状況を考えてファールを受けたり。
この試合、是永さんが何故か河田が競り勝つとファールを取られてしまうと嘆いておられましたが、それは過去の貴章もそうでしたw
水沼さんが仰られていましたが、「強すぎて」ファールになるみたいですねw
後半もプレスの状況判断や強度を変えて試合を進めていました。
60分のボール回しは理想的でしたね。
徐々にやりたいことが形になってきています。
しっかりと試合をコントロールしていた後半74分
【公式】ゴール動画:小川 佳純(新潟)74分 横浜FCvsアルビレックス新潟 明治安田生命J2リーグ 第4節 2018/3/17
ふつくしい・・・。
小川のゴールはもう見たまんまです、はい。
このゴールが生まれたのは磯村のプレスからです。
スローインからのボール、相手ボランチが前を向く前に一気に寄せました。
磯村としては狙い所だったんでしょう。
河田へパスを送ると得意の両足でのタッチのドルブルで相手3人を引き付け、走り込んできた小川へラストパス。
狙いがしっかり積み重なって形になりましたね。
小川の背番号40の中に一瞬だけ名古屋の10番を見た気がします。
後半82分、原くん投入。
直後ジュフンが痛みます。心配でしたがプレーはできる模様。
ちょっとずつ大人のチームになるにつれ、あの原くんがあたふたするシーンが何度か見れました。ちょっと面白かったですねw
彼が成長できる素晴らしい環境になりつつあると感じます。
その後大きな動きはなく、ターレス、新太を投入し、しっかり試合を終わらせました。
まだまだ納得できるレベルには到達していませんが、ちょっとずつ内容が伴ってきましたね。
特に守備戦術の部分です。
ハイプレスどうこうの話だけではなく、戦術内で、各自が自由に判断し、それを共有出来るようになってきた事が一番の収穫なんじゃないでしょうか。
選手個人の成長も感じれました。
ジュフン、大谷、そしてゴメス。
特にジュフンとゴメスはいいですね。
ジュフンは数年前まで集中を欠いてしまう悪癖がありましたが、今や一番苦しい終盤にチームに指示を出し続けています。DFリーダーの風格が漂ってきました。
ゴメスも失敗を繰り返さない。糧にして更に成長しています。
安田のように切り込んでからの時間の作り方や、ビルドアップ能力は更に高まってきました。この二人は今のチーム内でも1,2位の成長力じゃないでしょうか。
課題はあれど内容も伴ってきました。
次は今週水曜日、ホームで愛媛FC戦です。
ハイライト動画 J2第4節 2018.3.17 新潟vs横浜FC